NPO法人 九州キラキラみなとネットワーク

運河の魅力

先月、富山県の富岩(ふがん)運河を訪れる機会がありました。昭和10年に完成し、地域の工業化の推進に大きく貢献したものの、時代とともに船による輸送はトラックへと移り替わり、一時は埋め立てて道路として活用する計画も立てられていたそうです。

昭和60年に建設省の「新都市拠点整備事業」制度ができたこともあり、富山市はこの富岩運河を中心とした公園を整備し、まちなかの貴重な水面として活用する方針へと転換しました。こうして誕生した「富岩運河環水公園」は、市民をはじめ多くの観光客も訪れる場所となっていて、教科書にも載っているパナマ運河と同じ仕組みの「閘門方式」を体験できる運河クルーズは高い人気を博しています。もちろん私も体験してきました。

クルーズ船は、大きな曲面ガラスを使った先進的なデザインで、ディズニーランドに来たようなワクワク感に包まれます。出発後しばらく緑化整備された公園内を進み、いよいよ国の重要文化財でもある「中島閘門」へ。上流側から進んだ船は、閘門の扉を開いて中へと入り、入り終えると進入してきた扉は閉じられ、下流側の扉とで挟まれた状態になります。そして両側にある通水口から水が吐き出されることで、下流側と同じ水位へと下がっていくのです。この高低差は2.5メートル。水のエレベーターを体験しながら、こういう仕組みを考え、実現した技術力を想い、それがこういうカタチで残っていることに感動を覚えました。

こういう仕組みだったのか。名前だけはよく知っていたパナマ運河の仕組みも体験することで「ナルホド!」と実感でき、遠いカリブ海も少しだけ身近になった気がします。体験することの大切さや感動を少しでも伝えていけたらとあらためて考えさせられました。

(あゆ)

これまでのみんみん便り|2018年|

いいね!スロージョギング

ゆっくりした速さで走るスロージョギングに嵌って6年。毎月3回は博多港周辺と北九州港周辺と大濠公園で4km~5kmを20人ぐらいのグループで楽しんでいる。
走り終わった後のビールの美味しさにも嵌ってしまったが、身体の内外ともに健康で溌剌とした毎日を過ごせている。

2017年の厚生労働省の調査によれば日本人の平均寿命は女87歳で男81歳だが、健康寿命は女74歳、男72歳。つまり要介護や病気の期間が女は13年、男は9年ということになる。なかなか、ぴんぴんころりとはいかないようだ。
50代半ばになって高血圧と不整脈で体調が優れず病院に行った。学生時代、バレーボールに明け暮れていたおかげか、ずっと病気知らずで過してきた私は「あなたは健康積立貯金を今まで取り崩してきましたが、既にマイナスになっています。今から少しずつでも健康の積立貯金をしなさい」と医者に告げられた。

ちょうどその頃知り合いになった、福岡大学スポーツ科学部の故田中宏暁教授によるスロージョギングの考え方に魅了されたものの、一日働き夕方お腹ペコペコになって帰宅、夕食を用意して食べ終わると動きたくなくなって明日からにしようと先のばしになり、億劫さが先に立ってエンジンがかからないままだった。

そうして70歳を目前にした頃、飲み過ぎ食べ過ぎで体重減を迫られた。そこで目標をマイナス3kgに決め、スロージョギングに取り組むことにした。スロージョギングの良いところは、ゆっくり走っても歩く場合の2倍のカロリーを消費すること。モットーは「うんと動いてうんと食べる。すると中身が良くなる。」中身が良くなるとは、ちゃんと食べることでミネラルやビタミンが内臓に蓄えられ、しっかりと動くことで筋肉が付き、内臓の働きが活発になって、造血作用も働く。つまり良いこと尽くめということ。カロリーの消費と摂取が同じならバランス取れるのだとすると、飲み食い大好きな私には、カロリー消費は多いほど良いということになる。

先日、インボディ測定を行った。肥満評価・筋肉バランス・骨格筋と脂肪・栄養評価・身体バランス・身体強度・健康評価の項目が判るが、身体バランスがやや不均衡なだけで、残りはすべて標準範囲内に収まり大いに満足した。
現在77歳、平均寿命までまだ10年はある。いずれくる死の前日まで自分の足で立って歩いていたいと、スロージョギングに励む日々である。

(あゆ)

私の生きる意味

人の役に立つ人間になりたいと、生きる目的をはっきり意識し始めたのはいつ頃だったろうか。巷には森進一の「おふくろさん」が流れていた。♪お前もいつかは世の中の傘になれよと教えてくれた♪ 作詞者の川内康範氏は、雨が降る日は傘になれと子どもの頃に母親から聞かされていたのかもしれないなぁ。率直で現実的な歌詞は実体験から生まれたとしか思えないほど、私の胸に素直に落ちた。
周りの人々が困っている時にさっと手を差し伸べるという具体的な行動を、誰にでも分かる優しい言葉で表現してくれた。この曲が世に出なければ、当時30歳になったばかりの私の生きる目的探しはもっと遅れたかもしれない。

先日、地下鉄大濠公園駅構内に母校福岡中央高校の校歌が流れていた。なつかしさに思わず聞き耳を立てた。
在学中は歌詞に託された意図も分からないまま歌っていたが、その三番には、人間としての中身をこの学校で今から研鑚を重ねて成長し、本当の意味での「人間」となって、世の中に尽くすことを心に銘じることが出来るようになれという思いが込めてあった。

「おふくろさん」と校歌が私の生き方に強いサジェッションを与えたことは間違いない。 久しぶりに聞いた校歌に、私の生きる意味 “人の役に立ちたい” 願いが「おふくろさん」の歌詞を伴って頭の中を駆け巡った。あらためて生きる覚悟を促された気がした。

(あゆ)

アジサイの季節を迎え、7000本が咲き乱れる久留米の千光寺へお参りへ行ってきました。日本最古の禅寺のひとつで臨済宗開祖栄西禅師が開山したと伝えられています。寺の裏山は全山アジサイに彩られ、素朴でたくましい青やピンク、白、紫の花手毬が風にゆれていました。久方ぶりに、優しい文章を書いてみたくなりました。どうぞ、今後ともよろしくお付き合いお願いします。

お互いに忖度する

流行語になってしまった「忖度」ですが、そもそもは相手の心情をおしはかるという意味です。最近ではすっかり悪いイメージに傾いていますが、車いすの人を見て何か手伝えることはないかと気にかけたり、声を掛けたりするのも忖度。モリカケ問題で「忖度」という言葉がごまかしの道具として注目をあびてしまっているのを残念に思っているのはきっと私だけではないでしょう。

先日、マグロで有名な大間町で活躍されている島康子さんとお会いできました。まちおこしゲリラ集団「あおぞら組」の代表として「(泳ぎ続けないと死んでしまう)マグロ女子」を名乗り、新しい事業に次々とチャレンジし続けるその活動は、大間にとどまりません。海峡を越えて北海道と連携を図り、地元愛にあふれた人たちの力を合わせて、津軽海峡に囲まれたエリアから全国のみなとに元気をふりまくチャーミングレディでした。

「わが町を自慢する前に、まず相手を褒めること」―まちおこし活動の中、わが町のためにと頑張って頑張って成果が出たとしても、小さな輝きではすぐに立ち行かなくなります。隣町が死んでも自分たちは大丈夫だなんてことはありはしないし、それは逆に自分たちの危機に直結するんだということを経験してきました。だからこそ、周辺の地域と互いに足元を磨き合い、競争しながらも尊敬し合える関係を作っていくことの大切さを痛感してきたそうです。その第一歩は「相手を褒める」こと。そう話す島さんの言葉は、とても印象深いものでした。

「まず相手を褒める」言うのはカンタンですが、案外難しいもの。何も情報のない初対面の人、顔見知りではあるけれど言葉を交わしたことのない人、昨日まで邪魔だと思っていた商売がたき・・・。難しそうですよね。では、身近にいる気心の知れたアノ人ならカンタンですか?褒めるということは、相手のことを相手の立場に立って考えることからがスタート。相手の心情に思いを馳せ、互いに忖度し合って築いていく関係は、きっと豊かで実り多い素敵な未来につながっていくと思っています。

(あゆ)